桜草の概要 観賞の仕方

性状 桜草は小型の宿根草です。明るく開けた山野に生育します。春、枯野に先駆けて芽を出し、花のおわる頃には他の草や木の葉で日陰となるような所を好みます。日本以外に朝鮮・中国東北地方にも自生地がみられます (中国でも櫻草と書きます)。 現在の品種はただ一種の野生種より改良されたもので、なお山草としての性 質を残しており、 寒さに強く、 暑さに弱く、乾燥を嫌います。また肥料もそれほど必要でなく、病虫害もあまりありません。 ただ生育期間が春先から五ヶ月足らずで、長い休眠期の管理が必要なことです。
花容 花弁 (花冠列片) は桜弁が基本形で図のように分けられます。咲き方は花弁の開き方によって図のような形に分かれます。また花の咲く向きには垂咲き、車咲き、受咲きがあります。花の大きさは60oを越える最大輪から20oに満たない最小輪まで変異に富んでいます。
花色は野生種の赤紫を基本に、薄紫、紅、桃、白とあまり多くありません。しかし絞りや覆輪、桜草独特の表裏色違いなどがあります。
これらの花弁・咲き方・咲く向き・花の大きさ・花の色が組み合わさって一つの品種が構成され、数百にものぼる品種群が生まれることになるのです。

観賞 一般には鉢植えで観賞します。それぞれ個別の品種の美しさを味わいます。さらに沢山の品種を一つのまとまりと しても楽しみます。花型・花色 ・花の向きなど品種の違いを際立たせるように配置します。古典的には七鉢五段の三十五鉢で、小屋 掛花壇を組みます。このほか、プランターや大鉢に一色で群植するのもおもしろいものです。
増殖 苗を増やすのは芽分けによるのがふつうですが、より多く殖やすには根伏せをします。秋に植替えをした際、千切れた根や切り取った根を仮植えしておきます。春先に明けてみて、不定芽の出来たものだけを植え直します。2年もすれば一人前の芽になります。